1997年に国分市上野原で発見された46基の竪穴式住居。年代の決め手となったのは桜島の火山灰だった。約9500年前に桜島から噴出した火山灰層から出土したのは、住居跡のほか、集落と水場を結ぶ道路、調理に使った集石や連穴土坑など。多いときは13世帯、50人前後が暮らす集落だったらしい。
約9500年前に定住したムラが営まれ、約7500年前には儀式を行う場として、森の恵みを受け、個性豊かな縄文文化が花開く。約3500年前には狩り場に落とし穴を作る。縄文時代の人々は、この地に広がる森でクヌギやクルミなどの木の実を食べたり、狩りをし
ながら生活していたのだという。土器を作り、イヤリングでおしゃれを楽しみ、子供を育て…その営みが時を超えて今に続いているのだ。
「上野原縄文の森」の展望の丘に立って南側を挑めると、桜島や大隅半島の雄々しい風景が広がる。当時の人々も桜島の降灰に悩まされたに違いない。また、復元された竪穴式住居に入って、当時の生活を想像すると、縄文時代の人々が身近な存在に思えてくる。土器作りや火起こし、燻製づくり体験で、もっと縄文時代の暮らしを感じてみてはどうだろう。
ゾーンとして「体験エリア」「見学エリア」に大別されている。アニメやジオラマで9500年前の上野原遺跡を紹介。
地層観察、遺跡保存館。また学習体験館では火起し、縄文食体験、弓矢作り、弓矢遊びなど、古代人になりきって遊べる。
〈0965(48)8701〉