国指定の装飾古墳で、奥壁に竜・馬・船・さしばなど、大陸との船による交流の姿や古代中国の竜媒信仰を伝える壁画や朱雀・玄武など中国・朝鮮半島の壁画古墳の被葬者は海を越えて大陸と交流を試みた英雄かもしれない。不思議な壁画が描かれた石室の中は古代へのタイムトンネルである。
国指定の特別史跡。日本の装飾古墳の最大規模のもので、最も豪華な壁画がある。弥生時代の立岩遺跡以後、この地方の覇者は王塚古墳に眠っているといえる。王塚古墳の神秘で豪華な壁画は私たちにどんなメッセージを送っているのだろうか。この地に来ればそれが解けるかもしれない。
装飾古墳で国指定特別史跡に指定されているのはこの王塚古墳と奈良県の高松塚古墳とキトラ古墳だけである。古墳のそばに、壁画のある石室を全面復元した実大模型を展示した古墳館がある。代表的な九州・近畿・朝鮮半島の壁画古墳の模型を見ることができる。
県指定史跡、全長70mほどの前方後円墳で、内部施設は竪穴式石室で、内部から九州の古墳では唯一、3種類の石製の腕飾りが発見されている。この古墳は遠賀川上流域の嘉穂・飯塚の地が、4世紀後半、九州進出をめざす大和政権の重要な戦略上の拠点であったことを伝えている。巨大な前方後円墳がみごとに復元されて公園として整備されている。
二重の濠をめぐらした九州最大の集落遺跡で、現在国の史跡公園である。遺跡内にはガイダンス施設がある。多くの家屋、楼観、宮室など、女王卑弥呼の邪馬台国の可能性があるといわれている遺跡である。