薩摩焼は、文禄・慶長の役(1598年)で朝鮮に出陣した島津義弘が、朝鮮より陶工を連れ帰ったことに始まる。薩摩焼は「白薩摩」と「黒薩摩」に大別され、白薩摩は藩主の御用窯から発展したもので表面に貫入といわれる細かいヒビが入っているのが特徴。また、黒薩摩は庶民の生活の器として用いられ、漆黒の光沢をもち、素朴で剛健な焼き物として暮らしにとけ込んでいる。約400年前、豊臣秀吉の朝鮮出兵に同行した薩摩藩島津義弘公は陶工を薩摩に連れ帰り、その陶工たちが異国の地で薩摩の土と向き合い、研究を重ねて薩摩焼は生まれた。「薩摩焼」は平成14年1月に「経済産業大臣指定伝統的工芸品」に指定されている。
被せガラスの技法とヨーロッパのカット技術が融合した繊細にして優雅なガラス工芸の逸品。なかでも銅粉を用いた紅色は薩摩の紅ガラスとして有名。薩摩28代藩主島津斉彬によって創製された日本風ともいえるボカシをもった独特の作品は、「薩摩ビードロ」として世界のガラス工芸史上にさん然と輝く。
明治になって藩の保護から離れ、さらに西南の役によって、苗代川は一時廃窯寸前にまで追いこまれた。
この時、苗代川再興に全力を傾け、薩摩焼の名声を回復し、苗代川再興の祖と呼ばれたのは十二代沈壽官である。沈壽官窯は薩摩窯の伝統を守る白薩摩中心に焼いていて、代々伝わる技術に、当代の人柄が加味されてか、じつに端正であり優雅である。
●古里温泉
桜島南部の古里地区にある。溶岩の荒磯に湧く温泉。目の前はすぐ錦江湾で、左に大隅半島右手に薩摩半島を望む景色はすばらしい。また、林芙美子の文学碑がある温泉としても有名。
●市比野温泉
鹿児島の奥座敷、市比野川沿いの田園地帯に湧く温泉。約400年前より湧き出した古い温泉で、薩摩藩主第19代島津光久が天下の名泉として近郊の者に広く利用させたのが始まりと言われています。泉質は弱アルカリ性で、美人の湯としても人気です。
●湯之元温泉
江戸時代の初期に発見されたといわれ、幕末の頃は藩の直営だったといわれる。島津家の御前湯・地頭湯・坊主湯などもあった。一般的な温泉街とはかけ離れた、ひなびた温泉の風情が漂う。
●伊集院まんじゅう
島津家の紋章、丸に十の字の形が印象的。独自の歯ざわりと適当な甘さ、数軒のお店が独自の味を誇る。
●加治木まんじゅう
甘酒の香りがふっくらとした皮の中にあんこがたっぷりの伝統的な加治木名物。
●黒豚 「かごしま黒豚」は肉質のよさで全国で人気を誇るブランド。もともと琉球にいて家畜化したイノシシと中国から伝わった豚が交ざりあったものが400年ほど前に鹿児島に導入されたものだという。県畜産試験場では、肉質はよいが、産子数が少なく成長が遅い、という欠点を持つ従来の黒豚を改良して、優れた性質を持つ系統豚「サツマ」を完成した。現在では、県内の畜産農家がこの系統豚の種を導入して優れた鹿児島黒豚の生産に取り組んでいる。なお、平成11年4月には、「かごしま黒豚」が商標登録された。
●しろくま かき氷の練乳かけにフルーツがいっぱい入った、鹿児島県民にとってはなつかしい味の「氷白熊」。