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【完全保存版】福岡県に旅行に行くなら必ず抑えておきたい 観光スポット&テーマパーク9選&グルメ10選

九州やアジア各国の玄関口。江戸時代には黒田藩の城下町として栄えた福岡県。九州一の繁華街・天神を中心とする福岡エリアをはじめ、本州と橋で繋がる北九州、炭鉱で栄えた筑豊、筑後川と有明海を有する筑後など、個性豊かで魅力的なエリアが揃っています。今回はそんな福岡県の行っておきたいマストスポット、さらに全国区でも有名なラーメンや屋台などのグルメ情報も併せ、知っているようで実は知らない福岡県の見どころを、たっぷりと紹介していきます。

レジャーアイランド・志賀島で動物に癒される「マリンワールド海の中道」(福岡市)

博多湾をバックにイルカの大ジャンプ〜。大迫力のイルカ・アシカショー(写真提供:マリンワールド海の中道)
福岡の人気ドライブコースの1つ・海の中道。福岡では「うみなか」の愛称で親しまれているリゾートエリアで、マリンワールド海の中道をはじめ、海浜公園やリゾートホテルなどが点在しています。さらに2021年3月には、福岡都市高速道路「アイランドシティ線」が開通。これにより「うみなか」へのアクセスがグーンと近くなりました。

そんなリゾートエリアにある「マリンワールド海の中道」は、福岡を代表する水族館です。2017年4月に全館リニューアル。350種・約3万点の生き物たちが展示・飼育されています。「九州の海」をテーマに、大人も楽しめるように生まれ変わりました。福岡の海を表現した玄界灘水槽、佐賀の有明海水槽など、九州各地の多様な海を水槽で表現しています。水槽の照明、形状、音響にもこだわり、ドラマチックに生き物たちと出合える空間に。また、ラッコプールやイルカとアシカのショー、ペンギンを間近に見ることができる屋外エリアなど、見どころは盛りだくさんです。

マリンワールド海の中道
所在地:811-0321福岡県福岡市東区西戸崎18-28
入館料金:大人2350円、高校生2350円、小・中学生1100円、3歳〜未就学児600円、新料金(2022年2月9日〜)大人2500円、小・中学生1200円、3歳〜未就学児700円
利用時間:9時30分〜17時30分(最終入館16時30分)
問い合わせ: 092-603-0400
https://marine-world.jp/

マリンワールド海の中道

福岡県福岡市東区西戸崎18-28

https://marine-world.jp/

3宮からなる古社、世界遺産にも登録された「宗像大社」(宗像市)

高宮祭場。現在でも毎月1日と15日の「月次祭」では、祈りの原型を伝える祭祀が行われている(写真提供:宗像大社)
日本神話に登場する日本最古の神社の一つと伝わる「宗像大社」。日本各地に6000余ある宗像神社、厳島神社、宗像三女神を祀る神社の総本宮でもあります。御祭神は宗像三女神の一柱である市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)です。
2017年には「神宿る島 宗像・沖ノ島と関連遺産群」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。

「宗像大社」は3つの社からなっています。沖ノ島の「沖津宮」、大島の「中津宮」、宗像の「辺津宮」。それぞれに宗像三女神を祀っていて、「宗像大社」とは、海を隔てて結ばれた3宮の総称となるのです。

参拝するには、総社である辺津宮に参拝するのがおすすめです。境内には、沖津宮と中津宮の御分霊が祀られています。国の重要文化財に指定されている本殿・拝殿をはじめ、約8万点もの国宝が修造されている「神宝館」など見所が多い中、ぜひ足を運びたいのが「高宮祭場」です。三女神が降臨されたと伝わる神聖な場所で、全国でも珍しい古代祭場です。訪れた際には、ぜひ訪れてみてください。

宗像大社(辺津宮)
所在地:811-3505福岡県宗像市田島2331
電話番号:0940-62-1311
開門時間:8時〜17時
https://munakata-taisha.or.jp/

宗像大社(辺津宮)

福岡県宗像市田島2331

https://munakata-taisha.or.jp/

海と山に囲まれ、豊かな自然の中におしゃれショップが点在する「糸島」(糸島市)

桜井二見ヶ浦。白い鳥居の向こう側、海岸から約150m沖に夫婦岩が浮かぶ(写真提供:糸島市観光協会)
福岡市内から車で40分。玄界灘に突き出した糸島半島にある「糸島」は、美しいオーシャンビューが魅力の福岡きっての人気観光地です。

シーサイドエリアには、夫婦岩と白い鳥居がシンボルの桜井二見ヶ浦があり、「糸島」を代表する景勝地として多くの人が訪れます。海岸沿いにカフェやレストランなど、絶景のおしゃれショップが点在していて、週末などは行列の絶えない大人気店も。最近では海を眺めながらのバーベキューやグランピングスポットのオープンなど、常に話題は尽きません。
またフォトジェニックなスポットもあり、巨大なアート作品や夕日に照らされる海は、SNSでも映えスポットとしてたくさん紹介されています。

さらに、もう1つの魅力は山です。南側には標高900m級の山々が連なり、その裾野にはのどかな田園風景が広がります。登山スポットとしても人気です。
ほかにも陶芸家やアクセサリー作家のクラフト工房、糸島野菜や糸島豚などメイドin糸島の食材、自然の恵を生かした商品を販売する直売所と、多くの人を惹きつける魅力がたくさんの「糸島」。ぜひドライブがてら巡ってみてはいかがでしょう。

糸島
問い合わせ:糸島市観光協会 092-322-2098
http://www.itoshima-kanko.net/

糸島市観光協会

福岡県糸島市前原中央1-1-18

http://www.itoshima-kanko.net/

その美しさ、100億ドルとも「北九州市の夜景」の世界(北九州市)

皿倉山から見える夜景。100億ドルの夜景と呼ばれ、「新日本三大夜景」の一つに
北九州市は九州、いや全国を代表する「夜景観光都」。今や夜景は北九州市の観光資源の一つになっています。
日本新三大夜景にもランクインされ、ますます注目度が高まる北九州市の都市夜景。有名な八幡東区の「皿倉山」をはじめ、若松区の「高塔山」、小倉の「足立公園」、門司区の「門司港レトロ展望室」など、夜景を見る場所も豊富なのです。

特に「皿倉山」からの夜景は別格で、展望台からは関門橋や下関までを望む大パノラマ。立体的でダイナミックな夜景を楽しめます。山頂へはケーブルカーとスロープカーでアクセスできます。

また、日本の製鉄発祥の地として、日本の近代化をリードしてきた北九州市だけに、臨海地帯周辺には多くの工場が今なお点在しているのも特徴です。
小倉、門司エリア、若松などに大規模な工場群があり、プラント群や煙突、タンクなどが立ち並ぶ工場夜景が広がります。
昼間の観光やグルメと合わせて、ぜひ夜景まで楽しんでみてはいかがでしょう。

北九州市の夜景
https://www.gururich-kitaq.com/

皿倉山の夜景

福岡県北九州市八幡東区大字尾倉1481-1

https://www.gururich-kitaq.com/kitaq-tsu/marumaru/

叫ばずにはいられない!日本初の絶景アトラクションもある「BOSS E・ZO FUKUOKA」(福岡市)

福岡PayPayドーム(左)とBOSS E・ZO FUKUOKA(右) ©SoftBank HAWKS
福岡ソフトバンクホークスの本拠地・福岡PayPayドーム。そのドームに隣接して2020年7月にオープンした「BOSS E・ZO FUKUOKA」。次世代型複合エンタメ空間です。

ビルの中には、HKT48劇場や全国初出店など話題のお店が集う「The FOODHALL」、装いも新たにオープンした「王貞治ベースボールミュージアム」、デジタルアートミュージアムの「チームラボフォレスト福岡 - SBI証券」、吉本興業の常設劇場などなど、魅力的なコンテンツが揃っています。

中でも注目は、日本初登場を含む3種類の絶景アトラクションがある「絶景3兄弟」です。「つりZO SMBC日興證券」は、一人乗りのぶら下がり式レールコースター。地上約60mからスタートし、全長約300mを一気に駆け抜けます。
※平日11時〜20時、土日10時〜、料金1500円、対象年齢13歳〜64歳。

「すべZO SMBC日興證券」は、地上40mの高さからビルの壁面に沿って、地上まで一気に滑り降りるチューブ型スライダーです。
※平日11時〜20時、土日10時〜、料金1000円、対象年齢10歳〜64歳。

「のぼZO SMBC日興證券」は、屋上に設置されたクライミング&ボルダリング。※平日11時〜20時、土日10時〜、料金クライミング900円、ボルダリング500円、対象年齢クライミング7歳〜、ボルダリング4歳〜。

野球観戦の前に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

▼BOSS E・ZO FUKUOKAの記事はこちら
https://www.welcomekyushu.jp/article/?mode=detail&id=433

BOSS E・ZO FUKUOKA
所在地:810-0065福岡県福岡市中央区地行浜2-2-6
利用料金: 施設により異なる
利用時間:施設により異なる
問い合わせ:092-400-0515(電話受付10時〜17時)
https://e-zofukuoka.com/

BOSS E・ZO FUKUOKA(ボス イーゾ フクオカ)

福岡市中央区地⾏浜2-2-6

https://e-zofukuoka.com/

定番観光スポット「門司港レトロ」でノスタルジックさんぽ(北九州市)

JR門司港駅。ネオ・ルネサンス様式の駅舎。門司港レトロ地区のシンボル的存在(写真提供:門司港レトロ課)
九州の北東端に位置する北九州市。その中でも門司港は、九州と本州をつなぐ玄関口です。門司港は1889(明治22)年に国の特別輸出港に指定されました。以来、海運会社や商社の支店が進出。貿易港として海外航路の拠点となり、発展していったのです。明治〜昭和初期の外国貿易で栄えた時代の建物が残り、そのエリアが「門司港レトロ」と呼ばれ、九州の人気観光地の一つとなっています。

特にレトロな建物が並ぶ門司港レトロ地区は、異国情緒たっぷりです。1912(明治45)年に建てられ、昭和初期までは税関庁舎として使われていた「旧門司税関」には1階にフルーツパーラーがあり、さらに2階からは門司港の眺望が楽しめるようになっています。

1914(大正3)年に創業されたJR門司港駅は、2019(平成31)年3月に保存修理工事を終え、大正ロマンあふれる創建当時の姿に復原されました。鉄道駅舎としては日本で初めて国の重要文化財に指定され、現役の駅舎で指定されているのは門司港駅と東京駅のみです。

門司港駅を起点として、旧門司三井倶楽部や旧大阪商船など、レトロな建物の雰囲気や関門海峡の海風を感じながら、ノスタルジックな気分で散策を楽しんでみてはいかがですか。

▼門司港の記事はこちら
https://www.welcomekyushu.jp/article/?mode=detail&id=364

門司港レトロ
所在地:801-0852福岡県北九州市門司区港町
https://www.mojiko.info/

門司港レトロ

福岡県北九州市門司区港町

https://www.mojiko.info/

日本三大カルスト台地「平尾台」で爽快トレッキング(北九州市)

大草原の中に白い石灰岩が造る独特の風景が広がる「平尾台」
北九州市の南東端。日本三大カルスト台地の1つに数えられ、天然記念物・国定公園・県立自然公園の指定を受ける「平尾台」。標高400m〜500mの地に形成されたカルスト台地は、南北6km、東西2kmにも及ぶ広大なエリアです。

その中に、石灰岩でできたのが、カルスト台地。数億年という長い年月をかけ、雨水などによって侵食されて出来たものです。ドリーネと呼ばれる窪地や鍾乳洞、石灰岩の尖峰・ピナクルなど、自然が育んだ奇跡の景色が点在しています。
特に地表に見えるピナクルは、遠目に見ると羊の群れに見えることから「羊群原(ようぐんばる)」とも呼ばれ、大草原と白い石灰岩が織りなす独特の風景を見ることができます。

広大な敷地内は遊歩道が整備されているので、トレッキングコースとしても人気が高く、「ライオン岩」や「見晴台」、「キス岩」など、見どころも盛りだくさん。

また、200を超える鍾乳洞があると言われ、そのうち数カ所は観光化されています。数千万年もの長きにわたって造られた、神秘の世界をのぞいてみるなど、様々な楽しみ方ができます。

平尾台(ひらおだい)
所在地:福岡県北九州市小倉南区新道寺
https://www.gururich-kitaq.com/

平尾台 自然の郷

福岡県北九州市小倉南区平尾台1-1-1

https://hiraodai.kitakyushutrip.com/

全国約1万2000社ある天満宮の総本宮「太宰府天満宮」(太宰府市)

御本殿は国の重要文化財に指定されている。左にあるのがご神木の「飛梅」(写真提供:福岡県観光連盟)
905(延喜5)年、菅原道真公の御墓所の上に祀廟が創建され、その歴史は1100年以上と壮大な「太宰府天満宮」。御本殿は919(延喜19)年に醍醐天皇の勅命を受け、社殿を造営。現在の御本殿の建物は1591(天正19)年に再建されたものです。五間社流造で檜皮葺きの屋根を持ち、桃山時代の様式を今に伝えています。

広い境内には、過去・現在・未来を表す3つの橋が連なる「太鼓橋」、鮮やかな朱塗りの「楼門」、黒田官兵衛ゆかりの「如水の井戸」など、見どころが多数点在しています。

また、「太宰府天満宮」は梅の名所としても知られています。これは道真公が梅をこよなく愛したことから、シンボル的存在となりました。ご神木は「飛梅(とびうめ)」で、大宰府に左遷された道真公を慕って、京の都から一夜にして飛んできた、という伝説があります。梅の見頃は1月下旬〜3月上旬。約200種6000本が順次咲き誇ります。梅のほかにも、春の桜、初夏の菖蒲、秋の紅葉など、四季折々の美しさが彩りを添えます。

ご利益は受験合格、学業成就、厄除けなど。幅広いご利益があり、特に『学問・文化芸術の神様』として広く知られています。

太宰府天満宮
所在地:818-0017福岡県太宰府市宰府4-7-1
開門時間:6時30分〜18時30分※時期変動あり、HP要確認
問い合わせ:092-922-8225
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/

太宰府天満宮

福岡県太宰府市宰府4-7-1

https://www.dazaifutenmangu.or.jp/

源泉数・湧出量と福岡県内トップクラス、九州有数の美肌の湯「原鶴温泉」(朝倉市)

福岡市内から車で約1時間。福岡県内で最大の温泉地(写真提供:原鶴温泉旅館協同組合)
耳納(みのう)連山と、のどかな田園風景が広がる癒しのエリア・筑後川流域に湧く「原鶴温泉」。福岡県内でも屈指の美肌の湯として知られ、泉質は肌の古い角質を落とす弱アルカリ性単純泉と色白効果に期待大な単純硫黄泉の2つの泉質を合せ持もった「W美肌の湯」です。その特徴は肌触り。トロトロとした浴感で、pH値は8.5以上あります。

また、十数軒の温泉施設があり、源泉数・湧出量とも福岡県内ではトップクラス。多くの宿が源泉掛け流しと贅沢な環境なのも魅力の1つとなっています。宿泊はもちろん、日帰り入浴している施設もあるので、気軽に温泉を堪能できます。また、筑後川ではSUPやカヤック、水上バイクなど、水上アクティビティが体験できます。温泉と組み合わせて楽しむのもオススメです。

さらに、朝倉エリアは、1年を通して様々な果物が栽培され、県内では「フルーツの里」としても有名です。温暖な気候と筑後川の清流が育む果物は、イチゴ、イチジク、ぶどう、桃、梨、柿と実に豊富。収穫体験できる観光農園や道の駅、直売所もたくさんあります。こちらもぜひチェックしてみてください。

原鶴温泉
所在地:838-1521福岡県朝倉市杷木志波
http://www.harazuru.jp/

原鶴温泉

福岡県朝倉市杷木志波26-12

http://www.harazuru.jp/

郷柳川、城下町の風情を楽しみながら「柳川川下り」(柳川市)

どんこ舟にゆられながら水路をクルーズする「柳川川下り」(写真提供:柳川市観光協会)
江戸時代の掘割が今も残る水郷の町・柳川。町を縦横に走る水をたたえた掘割の周りには、白壁の建物や並倉など、城下町の風情が色濃く残っています。
そんな柳川の掘割を、どんこ舟で散策するのが定番観光・「柳川川下り」です。

約4kmの水路をどんこ舟で約1時間かけてゆっくりと巡るクルーズ。春なら桜、初夏の新緑、夏の菖蒲、秋の紅葉、冬はこたつ舟など、四季折々の表情を楽しめるのも魅力の1つです。レトロな建物も多く、赤煉瓦がシックな並倉や、平瓦を敷き詰め、継ぎ目を漆喰で塗って盛り上がらせたなまこ壁など、見所が多々あります。

水先案内人の船頭さんが、舟をこぎながらポイント解説してくれるほか、途中橋をくぐり抜ける際は、鮮やかな竿捌きも見所の1つに。特に狭い橋の時は、乗っている側はアトラクションさながらスリルと興奮を味わうことができます。その他、水上売店で買い物も楽しめるなど、非日常体験を味わうことができます。

「柳川川下り」は6つの舟会社が催行。乗船場やコースなどはそれぞれですので、詳しくはお問い合わせを。そして、「柳川川下り」の後は、柳川名物のせいろ蒸しもぜひ楽しんでくださいね。

柳川川下り
所在地:832-0065福岡県柳川市沖端町
https://www.yanagawa-net.com/

柳川川下り

福岡県柳川市沖端町35番地

https://www.yanagawa-net.com/attractions/ohori/

白濁・泡系・クリア系と、進化を続ける「博多ラーメン」(福岡市)

細麺、替え玉文化でおなじみ。せっかちな博多っ子のために短時間で麺を茹でら れるように、細麺になったとか(写真提供:福岡市)
福岡のグルメを牽引し続ける「博多ラーメン」。発祥については諸説ありますが、1937(昭和12)年に久留米で誕生した説が最も有力だと言われています。

基本は白濁した豚骨スープに細麺というスタイル。スープの味付けや色合いは店によって千差万別で、元ダレと呼ばれる醤油ダレを使い少し茶色っぽいところもあります。

麺の硬さを注文できる点も大きな特徴です。『バリかた』『かた』『普通』『やわ』などが一般的ですが、店によってはとても硬いということを『ハリガネ』、『粉おとし』などで表現することも。『替え玉』という麺のおかわりができるのも、博多ラーメンを語る上で外せません。『替え玉』をするなら、スープを残しておくことを心がけましょう。

トッピングとしてポピュラーなのは、紅生姜と辛子高菜。テーブルに置いているところが多く、トッピングして味変を楽しむことができます。

最近では白濁スープの豚骨ラーメンに加え、豚骨の旨みを抽出した脂泡(しほう)が表面を覆う『泡系』、透明感のある『クリア系』など、豚骨という1ジャンルからさらに枝分かれして選べるように。色々食べ比べをして、自分好みの「博多ラーメン」を見つけてくださいね。

やわ麺とさっぱりスープで味わう「博多うどん」(福岡市)

やわ麺にやさしいお味のスープがよく合う。写真のごぼう天うどんは「博多うどん」の大定番(写真提供:福岡市)
福岡の名物グルメは多々ありますが、最も福岡県民の日常に根ざしているのは「博多うどん」ではないでしょうか。もしかして県民にとっては『博多ラーメン』より「博多うどん」の方が、馴染みがあったり、よく食べていたりするかもしれません。

うどんは実は、博多が発祥の地という説があります。鎌倉時代に中国大陸から戻った僧侶・聖一国師(しょういちこくし)が、博多にうどんの作り方を持ち帰った、と言われ、博多区にあるお寺には「饂飩蕎麦発祥之地」と記された石碑が建っています。

「博多うどん」。その特徴は、やわらかく、もっちりとした麺です。一般的なうどんだとコシが強いのをイメージしますが、「博多うどん」はその真逆。コシがないのです。というのも、麺は一度茹でているところが多く、注文後に再度温めるのでやわらかいのです。諸説ありますが、せっかちな博多っ子がすぐに食べることができるように、茹で置きするようになった、と言われています。

スープは昆布やイリコ、カツオなど和風だしが基本で、さっぱりとした上品な味わい。そして具はゴボウ天、丸天が定番です。
全国的に人気のうどんチェーンや最近ではうどん居酒屋も流行していて、お昼ご飯としてはもちろん、飲んだ後のシメとして味わう人も多く、様々なスタイルでうどんを楽しめるようになっています。

味噌or醤油が定番スープ。シメはチャンポンの「もつ鍋」(福岡市)

注文は人数分プラス1人前がオススメ。野菜がしんなりしたら出来上がり(写真提供:福岡市)
博多グルメの鍋部門で、2トップのうちの1つがこの「もつ鍋」です。そのルーツは第二次世界大戦後に、アルミ鍋でもつ肉とニラを醤油で炊いたものとされ、その後すき焼き風にも食べられていた、という歴史もあります。

博多の「もつ鍋」が全国区に広まったのは1990年代前半。これが世に言う第1次もつ鍋ブームです。もつに加え、キャベツやニラなどたっぷりの野菜が入ることで、ヘルシーな鍋として女性の間で評判となり、瞬く間に世に広まっていきました。

博多の「もつ鍋」の特徴。その1つがスープです。醤油ベースのあっさり味と、こってり濃厚な味噌ベースの2大スープが定番となっています。醤油専門、味噌専門のところもあれば、両方から選ぶことができたり、最近では激辛系や塩味、チーズ味などがあったりと、スープも進化しているようです。

そしてもう1つの特徴が鍋のシメ。博多ではチャンポン麺が定番となっています。素材の旨みが溶け出したスープがチャンポン麺に染み込み、最後まで美味しくいただけます。お店によっては、雑炊やラーメンなどを選べるところもあるようです。

また最近では1人鍋OKのところも増えています。お昼にサクッと味わう人も多いようです。見かけたらぜひチェックしてみてください。

まろやかな甘みとコク、濃厚な味わいと芳醇な香りの「八女茶」(八女市)

「しずく茶」という伝統本玉露専用の飲み方があり、究極の旨みを1滴味わうもの。飲んだ茶葉は塩やポン酢でいただく
福岡県の八女地方で生産される「八女茶」。八女は冷涼で、適度な降雨の気候、そして水はけの良い土壌に恵まれ、上質な茶葉の生産地として最適な条件を備えています。特に緑茶の中でも最高級の玉露の生産が盛んで、玉露の中でも最高品質を誇るのが八女の『伝統本玉露』です。

霧深い山間地の黒木町や上陽町や星野村、矢部村で生産され、その生産量と品質は日本有数。稲わらで被覆、手摘みで摘採するなど、伝統の栽培方法にもこだわり、高度な技術と経験などが評価され、日本茶で唯一国のGI認定(地理的表示保護制度)を受けています。全国茶品評会では農林水産大臣賞と産地賞を20年連続で受賞するなど、高い評価を獲得。「あまくてコクがあり、旨みの強い美味しさ」が味の特徴となっています。

また、煎茶も玉露の産地だけに、その味わいは格別と言われています。旨みを引き出す『かぶせ製法』の栽培で、とろみとまろやかさが際立つ味わいに。
八女エリアには、八女茶の魅力を紹介し、体験できる文化施設や歴史あるお茶屋などもあります。レトロな街並みが残るお茶の里をぜひ訪ねてみてください。

鶏の旨みが凝縮した濃厚スープと柔らかな鶏肉を味わう「水炊き」(福岡市)

スープは澄んだタイプと白濁タイプに分かれる。値段はコースで3000円〜5000円が相場(写真提供:福岡市)
明治時代に誕生したという、福岡の郷土料理「水炊き」。中国料理と洋風のコンソメスープを和風にアレンジし、料亭などで提供したのが始まりとされています。

「水炊き」という名の通り、博多では皮や骨付の鶏肉のぶつ切りを水から煮立たせるところが多く、スープは骨や鶏肉から出る旨みを生かしています。具は鶏肉のほか、鶏肉団子、キャベツ、椎茸、春菊、ネギ、豆腐など。ポン酢につけて食べるのが一般的で、薬味はもみじおろしや柚子胡椒が人気です。

食べ方は、普通の鍋とは少し異なります。まず、スープから味わうのが基本です。他の具材を入れる前に、鶏の味が滲み出たスープに、薬味を入れて味わいます。それから具を入れ、ポン酢で味わい、様々な具材の旨みが溶け出したスープでちゃんぽん麺やうどん、雑炊を堪能して締め括ります。

水炊きはコースで提供するお店が多いのですが、最近では定食スタイルで気軽に1人で味わえるところもあるようです。

豚バラ、とり皮、牛サガリ!独自の文化が息づく福岡の「焼き鳥」(福岡市、久留米市)

塩かタレを選択でき、一味や山椒、柚子胡椒をつけて味わうのがオススメ(写真提供:福岡市)
「焼き鳥」と言って、福岡県民が真っ先に思いつくメニューは、鶏ではなく豚バラ。福岡の焼き鳥メニューで最もポピュラーなメニューです。豚バラのほか、四つ身、せせり、牛サガリも定番メニュー。中でも珍しいのは、とり皮です。

その作り方も独特で、鶏の皮を串にぐるぐると巻きつけ、3〜6日ほど焼いては寝かせ、焼いては寝かせを繰り返し、完成させていきます。その工程を踏むことで、余分な脂が落ち、外はカリッ、中はふっくらジューシーになり、旨みもギュッと凝縮されています。福岡市内にはとり皮専門の焼き鳥店もあるほどです。

さらに、『やきとりの街』と言われるのが久留米市。久留米市は日本有数のやきとり店舗密度を誇ります。豚、鶏、馬肉など、なんでも串に刺す『やきとり』には創作巻物もあり、アスパラガスの肉巻きなどは久留米が発祥と言われているのです。

また部位を「ダルム(小腸)」「ハルツ(心臓)」せんぽこ(動脈)」など、ドイツ語に由来する名前で呼ぶのも大きな特徴です。なんでも久留米の医学生がドイツ語で注文したのがはじまり、とのこと。他県にはないバラエティさに富んだ福岡の焼き鳥。ぜひ一度味わってみてください。

食べだしたら止まらない!小ぶりでかわいい「ひと口餃子」(福岡市)

鉄鍋餃子は最後まで熱々で味わうことができる(写真提供:福岡市)
意外と知られていないかもしれませんが、「ひと口餃子」も福岡市の名物、地元っ子にはおなじみのグルメで、その専門店も多数点在しています。

一番の特徴はなんといっても大きさ。サイズは平均4〜6cmと小ぶりで、見た目にもかわいらしさが伝わってくるほど。このサイズになったのは、せっかちな博多っ子の気質に合わせて作られたから、という説が有力と言われています。

お店によって皮や中の餡、焼き方など様々です。薄〜い皮に玉ねぎの甘さを際立たせた餡を入れてカリッと焼き上げるところや、牛肉と野菜で作った餡にもっちりとした皮で包むところ、揚げ餃子並にカリッカリに焼き上げるお店などなど。さらに鉄鍋で提供される鉄鍋餃子もあり、最後まで熱々で楽しむことができます。ほとんどのお店が1人前10個前後ですが、1人2〜3人前はペロリと食べる人が多いです。タレに柚子胡椒を加えて味わうのもオススメです。

福岡ナイトを楽しむマスト観光!屋台でグルメ&雰囲気を楽しもう(福岡市)

天神地区には屋台の約半数が集結。写真は大丸福岡天神店前に並ぶ屋台(写真提供:福岡市)
福岡観光で欠かせないのが「屋台」です。「屋台」が福岡市に誕生したのは、昭和21年頃と言われ、昭和40年代の最盛期には400軒以上もあったそうです。現在は約100軒の「屋台」が営業を行っています。「屋台」が営業している場所は限られていて、天神、中洲、長浜など大きく分けて3エリアあり、そのうち天神と中洲が観光客にもっともメジャーなエリアとなっています。

「屋台」ではラーメン、おでん、焼き鳥、餃子などが定番メニュー。屋台発祥の焼きラーメンも味わいたい一品です。さらに新規の「屋台」も参入し、今までにないタイプの「屋台」が登場しています。例えば、エスカルゴとワインを楽しむフレンチ屋台、実店舗で人気の多国籍料理の屋台、ジビエ専門店やコーヒー屋台などなど。「屋台」だけでハシゴできるほど、バリエーション豊富です。

「屋台」の営業時間は19時頃〜深夜1時頃まで。トイレは近くの公衆トイレを利用しましょう。また、雨の日は休む「屋台」が多いので、注意が必要です。暖簾をくぐればそこはあったか〜い「屋台」の世界。ぜひ楽しんでくださいね。

海鮮天国・福岡で冬グルメの代表格は「カキ」。ぷっくりとした身が濃厚!

10月からはカキ小屋がオープン。冬のBBQとして、多くの人が訪れる(写真提供:福岡県観光連盟)
玄界灘、響灘、有明海、周防灘に面した福岡県は、国内有数の漁場を持ち、海の幸が豊富です。年間を通して様々な海鮮を味わえますが、とりわけ冬の楽しみといえば、「カキ」なのです。

福岡では、県内各所でカキの養殖が盛んに行われています。いくつかブランド化もされていて、県民にとっては冬のグルメとして愛されています。そのブランドカキの一つが「糸島カキ」。糸島の海は背振山系の美しい森と川からの恵みにより、良質なプランクトンが豊富。その中で育ったカキたちは、身の締まり、厚み、そして、プリッとした食感が特徴です。

福岡県東部の曽根干潟の沖合で育つ「豊前海一粒かき」は、アクがないと評判。豊前海の海流が養分を運び、身も丸々としています。

そんなカキ養殖が盛んなエリアでは、10月〜4月下旬(年や店舗により異なる)にかけて、カキ焼き小屋がオープンします。海をバッグにズラリとカキ焼き小屋が並ぶ様は圧巻です。

カキ焼き小屋では、カゴに盛られた殻付きのカキをキロ単位で購入し、それを自分で焼くのが基本スタイル。カキ以外にも海鮮、野菜、肉類など様々な食材を味わえるほか、調味料やおにぎり、ドリンクなどの持ち込みが可能なお店がほとんどです。ぜひ冬のBBQを楽しんでくださいね。

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