昭和30年代後半から40年代にかけて、空前のハネムーンブームが宮崎で起こった。きっかけは、宮崎交通会長、故岩切章太郎氏が掲げ、全国に発信した『建国三千年の歴史と、南国情緒豊かな宮崎へ』というキャッチフレーズから始まった。海外へ気軽に行けない時代、ハワイを彷彿させる宮崎が新婚旅行先として人気を集め、ロマン溢れる神話に彩られた神秘性と、南国の雰囲気に人々は魅せられた。昭和35年には、昭和天皇第5皇女である貴子さんと島津久永さんご夫妻がハネムーンで宮崎を訪れ、ご夫妻が回った日南~えびの~桜島~指宿のコースを『島津ライン』とマスコミが名付け、全国に宣伝された。昭和49年には、約37万組のカップルが訪れ、ハネムーンの人気ナンバーワンの地として有名になった。
宮崎県観光情報サイト「旬ナビ」より
http://www.kanko-miyazaki.jp/index.html
岩切章太郎(いわきりしょうたろう)は、郷土宮崎の自然をこよなく愛し、「大地に絵を描く」情熱とロマンで、自然の美、人工の美、人情の美の調和のとれた観光開発により、とくに昭和30年代から40年代にかけて大ブームとなった"新婚旅行の地・宮崎“を作り出すなど観光宮崎の基礎を築き、育てた。
*岩切章太郎翁の主な功績 1 自然美の創出 美しい自然、清潔な環境の保全
宮崎の美しい空、おいしい空気、きれいな水、草花、緑の山々などを大事に守り育てながら、宮崎の自然環境のすばらしさの創出に努めた。
○屋外広告物の規制や優れた景観を形造っている樹木の伐採規制などを目的とした宮崎県沿道修景美化条例(昭和四十四年規定)の制定に向けて県民運動を展開した。
2 人工の美の創出 自然との調和、保護と創出
宮崎の自然の中に美しさを見つけ、その美しさをすべての人に気づいてもらうように手を加え、植え足し、切り出しの手法で観光地の整備・創出に努めた。(植え足し)
○フェニックスの葉かげから太平洋を見てもらったらもっと美しく見えるだろうと道路沿線に植栽し、群落を造った。(日南海岸ロードパークの創出)
○三百六十五日、花のある観光地づくり・・・花の植栽を工夫した群落づくり。(萩の茶屋、生駒高原)(切り出し)
○美しい景観を妨げる不要なヤブを切って、赤松の自然林やミヤマキリシマの群落が鑑賞できる観光地を創出した。(えびの高原)
3 人情の創出
サービスこそ最も大きな観光資源 観光地に、宮崎にまた来たいと思っていただくことに心を砕いた。
○先ずにっこり真心で応対
○宮崎にようこそ来ていただいたという感謝の気持ちで接する。
○細かい心遣いで体や頭を働かせて心づくしのもてなしを展開。
(みやざき市キッズサイトより)