高度経済成長期では、新婚旅行、修学旅行、慰安旅行などで全国から観光客が訪れ、熱海、伊東と共に日本3大温泉の地位を確立した。地球上にある泉質全11種類のうち、10種類を有し、またお湯の湧出量は日本一、世界では第二位を誇る。別府は8つの温泉地に分けられており、通称“別府八湯”と呼ばれている。温泉はもちろん、さまざまな熱泉噴出口をめぐる地獄巡り、大露天風呂「棚湯」が楽しめるスギノイパレス、四季を通して美しい鶴見岳など見どころが多い。
別府の鉄輪・亀川の温泉地帯は、1000年以上も昔より噴気、熱泥、熱湯などが噴出していたため、当時は近寄ることもできない土地であったと伝えられている。しかし、観光地として整備されてからは別府観光の代名詞ともなった。地獄めぐりは海、鬼石坊主、山、かまど、鬼山、白池、竜巻、血の池と名付けられた8つの「地獄」がある。
宮崎が新婚旅行先として賑わいをみせたピークは1974(昭和49)年。年間37万組の新婚客が宿泊したと言われる。(同年の全国婚姻組数の37%)ブームの火付け役になったのが、島津久永さんと貴子さんの宮崎ハネムーンといわれる。貴子さんは、昭和天皇の第五皇女清宮(すがのみや)である。宮崎県の旧佐土原藩主の流れをくむ島津久永さんと結婚し、60(同35)年に新婚旅行へと宮崎へ旅立った。フェニックスが立ち並び、美しい紺碧の海が広がる風景は「東洋のハワイ」と称され、多くの人々を魅了した。
亜熱帯植物で覆われ、鬼の洗濯板で囲まれた青島は、日南海岸の入り口にありドライブにも最適。周囲は、「鬼の洗濯板」(国指定天然記念物)で知られる波状岩で囲まれ不思議な光景を目にすることができる。青島亜熱帯植物園、青島神社、日向神話館と見どころも多い。この他、日南海岸沿いにはモアイ像が立つ「サンメッセ日南」や“小京都”とも称される城下町飫肥などたくさんの観光地がある。
日向灘に突き出た岬は、昔から航海の要所として知られており、ここに立つ灯台はかつて「東洋一の灯台」とも称賛された。70年代には青島から都井岬へ続く日南海岸が新婚旅行ブーム全盛期を迎え、観光バスが連なり、多くの人が押し寄せた。
鹿児島のシンボルとして錦江湾の中央部、鹿児島市街地の眼の前に位置する。ときには2,000~3,000メートル上空まで噴煙を吹き上げ、現在も活動している。何度も噴火をしているが特に1914年の大噴火が有名で、その時溶岩が海峡を埋め対岸の大隅半島と桜島を陸続きにした。
九州最南端の温泉リゾートで、温暖な気候から“東洋のハワイ”とも称されていた。泉源を多くもつ温泉地であり、また、ここでは砂浜に湧く温泉の地熱を利用し、全身に暖かい砂をかける砂の温泉「砂むし温泉」が楽しめる。九州有数のカルデラ湖・池田湖や、薩摩富士とも呼ばれる開聞岳、時間によって陸続きになる知林ヶ島など、豊かな自然が感動を誘う。かつて指宿を訪れたカップルは開聞岳の麓に記念植樹を行ったがそれを目当てに再度訪れる夫婦連れも多い。
国内でも貴重な天然砂むし温泉は、海岸に湧出する自然温泉を利用した和風サウナ。天然温泉が自然湧出する海岸に体を横たえ、身体に砂をかけてもらい、波の音を聞きながら待つことしばし。10分~20分もすると温泉の熱と砂の圧力で、体のしんからどっと汗が噴き出ます。砂から出て大浴場で湯を浴びれば、心と体の老廃物がスッキリ流れ去ったような快感。
長さ1.5メートル、胴回り50センチメートルに達する大ウナギが生息する九州最大のカルデラ湖。ネス湖のネッシーに似た怪獣「イッシー」が棲むといわれる神秘的な湖。湖畔には四季折々の花が植栽され、特に1月は菜の花が満開となり、「菜の花マラソン」をはじめジョギングやサイクリングのコースとしても有名。