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ツルだけじゃない!鹿児島県出水市にある日本一スポットをめぐる旅

国内有数のツルの渡来地として知られる鹿児島県出水市。ツルの渡来数だけではなく、実はほかにも“日本一”といわれる人気スポットが点在します。ツルの飛来地を訪ねた後は、日本一大きな鈴や大きなお地蔵さま、日本最古の禅寺など、出水(いずみ)の歴史をたどりながら、パワースポット的な神秘さを秘めた寺社仏閣めぐりを楽しんでみませんか。

日本一の大鈴が出迎えてくれる神社で、テーマパークのような楽しさを満喫!

目を見張るほどの大きさ!いかにもご利益がありそうな大鈴にワクワク感が止まりません。

巨大な2羽のツルが出迎えてくれる「箱崎八幡神社」。鮮やかな朱色が美しい神門をくぐり見上げた先には、日本一の八幡大鈴が。伊勢神宮御鎮座二千年・平成10年の記念事業で「成せば成(鳴)る大願成就の大鈴」として造られました。「神門を造るからには日本一のものを造りたい」という思いのもと造られた大鈴は、なんと高さ4メートル、直径3.4メートル、重さ5トンと目を見張るほどの大きさです。青銅製で厚さは約1センチ。表面は総金箔張りで、出水に飛来する特別天然記念物のツル8羽が浮き彫りになっています。昔から日本では“邪"をはらう力が宿るといわれる鈴。響き渡る大鈴の音に身も心も清められる思いです。

日本一小さな鈴が納められた「宝物鈴殿」(写真左)。中央の黒い点々が日本一小さな鈴。備え付けのルーペで見ないとわからないほど(写真右)。
この大鈴を一回り大きくした「宝物鈴殿」には、神社に伝わる三十六歌仙、神楽面などのほか日本一小さい鈴も。わずか直径2ミリという小さな鈴は、備え付けのルーペを使わないと見られないほど。
長命開運の神である武内宿禰命をイメージして建てられたツルカンサァーの像。
境内には地元の人からツルカンサァーと親しまれ、長命開運の神である武内宿禰命(たけのうちのすくね)をイメージして建てられた像もあり、ツルを抱いたその姿は厄除け祈願に訪れる参拝者を優しく受け入れているようです。ほかにも、くぐり抜けると願いが叶うといわれる「なせばなる通り門」、せいくらべ石や撫で鈴、ツルや亀のモニュメントなど縁起のよいオブジェがずらり。ちょっとしたテーマパークのような賑やかな境内に、時間が経つのも忘れてしまいそう。境内めぐりに疲れたら、神門横にある茶屋「大鈴屋」で美味しい甘酒を味わってみては。
一番人気のくぐり抜けると願いが叶うといわれる「なせばなる通り門」。
箱崎八幡神社

鹿児島県出水市上知識町46

https://www.izumi-navi.jp/spots/detail/8/

喧騒を逃れて悠久の歴史に思いを馳せる日本最古の禅寺

2体の仁王像が出迎えてくれる感応禅寺の入り口。歩を進めると静寂な空間が広がります。

江戸初期からの面影を残す石垣が連なる出水市野田町。薩摩・島津家発祥の地で武家屋敷群の趣が残る町並みを歩いて向かうと、2体の仁王像が出迎えてくれる「感応禅寺」。建久5年(1194年)に島津家初代忠久公によって創建された日本最古の禅寺の一つといわれ、島津家の菩提寺として栄えました。明治時代に起きた廃仏毀釈(※)の中で奇跡的に残された仏像や書画の数々が今でも保存されています。
※廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)…明治時代に神仏分離をきっかけに起きた仏教を排除しようとする運動。

丸に十の字の島津家の紋が刻まれた本堂。
両脇が竹垣の風情あふれる参道を進むと、左手に見えてくるのが丸に十の字の島津家の紋が刻まれた本堂です。さらに木々と石垣に囲まれた石畳を踏みしめながら歩くと、目の前に現れてくるのが、初代忠久、忠時、久経、忠宗、貞久の島津家5代まで分骨された墓碑「五廟社(ごびょうしゃ)」。
島津家5代まで分骨された墓碑「五廟社(ごびょうしゃ)」。
十一面千手観音菩薩像と脇立四天王像。
ご本尊の十一面千手観音菩薩像とその像を守るように配された脇立四天王像は、平成元年に観世音菩薩像、同3年には四天王像が京都国宝修理所美術院で修復され、院隆(いんりゅう)の名作として共に県文化財に指定されています。その繊細で丁寧な造りは「院派最後の華」と評されるほど。「一日一度は静かに座って、からだと呼吸と心を整えましょう」。禅の信条の一つにならって心穏やかなひとときを過ごしてみては。そして、ゆったりと悠久の歴史に思いをはせながら、しばし煩雑な日常から逃れてみませんか。
感応禅寺

鹿児島県出水市野田町下名5735

https://www.izumi-navi.jp/spots/detail/7

地域の人々に愛される日本一大きなお地蔵さま

日本一大きなお地蔵さま。

さて、最後は出水市本町の中央商店街を見下ろす位置にある八坂神社へ。ここには、台座まで含めると、その高さ何と4メートル20センチ(腰回りは3メートル20センチ)にもなる大きなお地蔵さまが鎮座しています。お地蔵さまというと、小さくて愛らしいイメージですが、初めて目にするとその大きさにビックリ! 大正時代末期に真言宗の僧侶・斑目仏師によって建立され、一刀彫りの地蔵菩薩としては大きさ日本一といわれています。交通安全、無病息災、子育てや延命などの御利益があり、毎年10月には供養祭も行われるなど、地域の人々に愛されているお地蔵さまです。今日も通りと出水の人々を見守るように優しい目線を注いでいます。

台座を含めた全体像はコチラ!境内には巨大地蔵の詳しいサイズも。
八坂神社

鹿児島県出水市麓町2-33

https://www.izumi-navi.jp/spots/detail/9

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