鹿児島市から列車で約1時間、薩摩半島の南端部に位置する指宿市。錦江湾から東シナ海に臨む長く美しい海岸線を有しています。市の全体を霧島火山脈が縦断しており，温泉の湧出量の豊富なことは全国的にも知られ，特に，世界的にも珍しい「天然砂むし温泉」は，海外からも多くの観光客が訪れます。
　砂むし温泉の特徴は、海岸に湧いてくる温泉を利用して，砂の中に体を埋めて入浴するところ。波打ち際で、潮騒を聞きながらの砂むしは，大地に抱かれる安心感を感じるはず。特に海岸沿いには宿泊施設が多く、砂むし施設を備えたところや、立ち寄り入浴が可能な宿もあります。
　指宿温泉の泉質はナトリウム塩化物泉で、保温効果が高いことが最大の特徴。デトックス効果も高く、大学の調査では、砂むしが健康に及ぼす効果は普通の温泉と比べ3～4倍と報告されています。「菜の花マラソン」などスポーツイベントが盛んな指宿の人たちの健康は指宿のお湯によるところが大きいのでしょう。心も体もデトックス効果が期待できる温泉です。

• いぶすき観光ネット

歩いて渡れる無人島、知林ヶ島

　錦江湾に浮かぶ知林ヶ島は、陸繋島として指宿の人たちにもお馴染みの島です。陸繋島とは“砂州”と呼ばれる沖に伸びた砂浜で島と陸が繋がっている島のこと。“ちりりんロード”と名付けられた知林ヶ島への砂州は約800mで、3月〜10月の干潮時のみ細い道が現れ、だいたい片道徒歩20分で島に渡ることができます。鼻をくすぐる潮の香りと静かな漣の音を感じながらのウォーキングは癒しの時間となることでしょう。
　島内には遊歩道があり、ゆっくり歩けば2時間ほどで一周できます。知林ヶ島では、無人島であるがゆえの静かで穏やかな時間が流れています。とはいえのんびりしすぎは禁物。HPなどで砂州情報を調べておき、潮が満ちる前に戻るようにしましょう。

新ご当地グルメ誕生！温たまらん丼

　おんたま、つまり温泉卵。ここ指宿のおんたまは、指宿の砂むし温泉の源泉で作ることにこだわって作られています。指宿市内の23店舗で温たまらん丼をいただくことができますが、きっと店ごとの違いに驚くはず。なぜならそのお味は、和食、洋食、お肉、お魚なんでもあり。店々のシェフ達が思い思いの料理にこのおんたまを合わせたメニューを展開しているのですから。見た目も味も全く違えど、指宿の砂むし温泉で蒸されたおんたまがトロリとトッピングされれば、それは立派な温たまらん丼。しっかりお腹をすかせて食べ比べなんていかがでしょう。

薩摩半島最南端からの眺めは絶景

　薩摩半島最南端にそびえ立つ開聞岳。まず目を奪われるのは山の形です。独立峰であり、左右対称に見える円錐型、ゆるくなだらかな稜線は人々を魅了し、その美しさから別名“薩摩富士”と呼ばれています。周辺に山がないので、南薩にいれば、ほぼ全角度から山を眺めることができます。
　登山もできますが、見た目の穏やかな雰囲気とは異なり起伏は思ったよりも激しいのでそれなりの覚悟は必要。しっかり準備をして挑みましょう。約3時間かけて登れば、何にも遮られることのない景色が広がり、ぽっかり浮かぶ池田湖も臨むことができます。開聞岳の麓にあるふれあい公園では登山証明も出してくれますよ。

外国の方へのウェルカムメッセージ

世界的にも珍しい天然の砂むし温泉は、海岸に自然湧出する豊富な温泉を利用しており、その入浴効果は医学的にも実証されております。デトックス作用満点の天然砂むし温泉とリラクゼーション効果抜群といわれる指宿の湯をぜひお楽しみください。

• トリップアドバイザー