世界文化遺産
名工・鉄川与助の石造り教会の傑作は信徒との合作!
随所に工夫と挑戦が光る。
幕末までは無人島だったが、移住してきたキリシタンがカトリックに復帰し10年余の年月をかけて1919年に石造りの見事な教会を完成させた。
建築設計施工は教会建築の名工と言われた鉄川与助。
砂岩の厚みは約30㎝、砂岩造りの天主堂は100年を経た今もヨーロッパの町並みのように落ち着いて、外壁はグレイ、内装は五島の椿や花を模した柄とブルーの色彩を基調とした装飾が見る人の心を和ませてくれる。
“花の御堂”と称される内部の装飾は信徒達の心を癒してくれた。
堂内には五島椿やハマユウ、ハマギク、ゆりをモチーフにした花柄文様の装飾が随所に施され、「花の御堂」の愛称もある。中央に円形窓と八角形の銅板張りのドーム屋根を冠した塔屋を持つのが特徴。
天井は上品な空間を演出した折り上げ天井で、ハンマー・ビーム架構が施されており、長崎で唯一の石造りの教会である。
頭ヶ島は遠い。思えば遠くへ来たもんだと感じても、秀麗な石造りの教会堂と白砂浜辺の美しい墓地に感激する。
ベランダがある司祭館も珍しく、外周には五島キリシタン復活信仰顕彰之碑、伝道師養成所を作った森松次郎翁居館跡の碑、棄教させるために使われた拷問五六石之塔、聖母像、みごとな鐘楼などもあり、玄関入口には「奉納」と墨書きされた献金箱が置かれている。
前庭が白浜と呼ばれる遠浅の海水浴場になっており、一体化するようにキリシタン墓がずらりと並ぶ。海の側にあるお墓は世界でも珍しく、弾圧の末に安らかに眠っていった魂が癒されているようにも感じる。
住所 | 南松浦郡 新上五島町友住郷頭ヶ島638 |
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利用料金 | 無料 |
駐車場 | あり |
アクセス情報 | ・海のそばに墓地と一緒に立っている ・海上タクシー利用がおすすめ ・個人旅行で乗合バスの便数が少ないため宿泊が必要 |
その他 | トイレあり ※教会堂見学は事前連絡をお願いします https://kyoukaigun.jp/reserve/agreement.php?cid=16 |