古事記・日本書紀を語る上で欠かすことができないのが日向神話である。その主役となるのが「日向三代」と呼ばれる神々で、高天原から降臨された邇邇芸命(ニニギノミコト)~火遠理命(ホオリノミコト)~鵜草葦不合命(ウガヤフキアエズノミコト)までの3代の神々を指す。 日向初代の邇邇芸命(ニニギノミコト)は大山津見神の娘の木花之佐久夜比売(コノハナサクヤヒメ)と結婚。姫は子どもを身ごもるが、邇邇芸命は一夜だけで身ごもるとはおかしいと疑い、疑われた姫は、”生まれてくる子があなたの子であるなら、どんなことがあっても神が守ってくれるはず“と、潔白を証明するために産屋に火をかけ炎の中で3人の子を産み落とした。火が燃え始めた時に生まれたのが火照命(ホデリノミコト)、火の勢いが強くなっていった時に生まれたのが火須勢理命(ホスセリノミコト)、火の勢いが衰えてきた時に生まれたのが火遠理命(ホオリノミコト)である。(※この火照命はのちに海幸彦、火遠理命は山幸彦とそれぞれ呼ばれるようになる) そして、三男である火遠理命天津日高日子穂穂手見命(アマツヒコヒコホホデミノミコト)が2代目になり、海神の娘 豊玉毘売(トヨタマヒメ)と結婚。その間にできた子が天津日高日子波限建鵜草葦不合命(アマツヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト)で、3代目となる。 その子が初代天皇の神武天皇である。
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