2024年03月04日

生鮮食肉全国初!機能性表示食品 に認定された「はかた地どり胸肉」

「機能性表示食品」とは、事業者が効果や安全性の科学的根拠などの必要項目を消費者庁に提出し、それが認められた食品のこと。健康維持及び増進につながる食品の機能性がパッケージや広告に表示することが可能となるため、消費者は自身の健康に役立つ食品を購入しやすくなるメリットがある。この表示のある商品は健康食品やサプリに多く見られるが、なんと生鮮食品にも「機能性表示食品」はある。そして、生鮮食肉として日本ではじめて消費者庁から「機能性表示食品」と認定されたのが福岡県産ブランド地鶏「はかた地どり(胸肉)」だ。

生鮮食肉として日本初! 加齢により衰える認知機能をサポートする機能性表示食品・はかた地どり(胸肉)

機能性表示食品として販売されている「はかた地どり(胸肉)」届出番号E283

2019年9月、「はかた地どり(胸肉)」は生鮮食肉としては全国ではじめて「機能性表示食品」に認定された。商品パッケージには「加齢により衰えがちな認知機能の一部である、個人が経験した比較的新しい出来事に関する記憶(近時記憶)をサポートする機能性がる」と表示されている。九州大学協力の分析により、はかた地どりの胸肉は認知機能の向上をサポートする成分「イミダゾールジペプチド(アンセリン・カルノシンの総称)」を豊富に含むことを確認、通常のブロイラーと比較して1.7倍も含まれていることが報告されている。

資料提供:農事組合法人福栄組合

「はかた地どり」を生産するのは農事組合法人福栄組合(福岡県久留米市)。養鶏から処理販売までを一貫体制で行い、生産量は地鶏のなかで九州1位、全国で3位を誇る。加工品の開発にも力を入れている。

はかた地どりの機能性表示食品第2弾!疲労感を軽減する チキン胸肉ジャーキー「JERKY OF HAKATA JIDORI」

機能性表示食品「JERKY OF HAKATA JIDORI」届出番号H385

「イミダゾールペプチド」には、日常生活での一時的な疲労感を軽減する機能もあることから、福栄組合は「はかた地どり(胸肉)」を使った新たな商品を開発。美味しさと食感にこだわったオリジナルチキンジャーキー「JERKY OF HAKATA JIDORI」は添加物防腐剤不使用。本品10gに「イミダゾールペプチド」が400mg含まれており、こちらも機能性表示食品に認定されている。材料は「はかた地どり(胸肉)」と福岡県糸島市の手づくり自然海塩「またいちの塩」のみ。乾燥することで栄養と旨味をギュッと凝縮。持ち運びやすく、手軽に効率よく成分が摂取できる新感覚の健康ジャーキーだ。

栄養だけではない、旨味たっぷり歯触りさっくり、食べても美味しい「はかた地どり」

福岡県唯一のブランド地鶏「はかた地どり」

はかた地どりは「福岡県の郷土料理である筑前煮や水炊きをもっと美味しくしよう」という発想から誕生した福岡県産ブランド地鶏。3年の月日を費やし、在来地鶏のなかでも特に味が良いとされる軍鶏をベースに1987年に誕生した。2010年には旨味成分イノシン酸を多く含むサザナミ、肉付きの良い白色プリマスロックを交配に加え改良。肉質や旨味をさらに向上させることに成功している。地鶏ならではの噛みごたえとサクッとした歯切れの良さ、噛むほどに溢れ出す旨味が特長で、栄養面だけでなく味の良さにも定評がある。

九州の鶏肉で唯一!GI制度により地域知的財産に保護  福岡県ワンヘルス認証第一号も取得する超エリート

GI制度は「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(GI法)」に基づき、その土地ならではの環境で長年育まれてきた品質や社会的評価を得ている特産品の名称を地域の知的財産として保護するもの。国が模倣品を排除し、ブランド価値を保護、海外との相互保護の取り決めのある国においても保護される。「はかた地どり」は2022年3月に登録されている。「福岡ワンヘルス認証」とは、「人」「動物」「自然環境」をひとつのもの(One)とみなし、その健康(Health)を維持していこうという取り組み。福岡県内で生産される農林水産物や加工品を対象に、人や動物の健康や自然環境を大切にして育てられた商品を福岡県が認証する。この制度がはじまった2022年10月「はかた地どり(畜産物・鶏肉)」は「福岡ワンヘルス認証」第1号を取得した。福岡県内の自然豊かな環境にある指定農場で専用の飼料を与え、ブロイラーの6倍以上の長期無薬期間を設けて大切に飼育される「はかた地どり」は各方面から高い評価を得ている超エリート地鶏なのだ。

2022年3月登録・特定農林水産物等登録証(GI認証/左)  2022年10月認定・福岡ワンヘルス認定証(右)

次に目指すは九州初の「宇宙日本食」! 可能性に果敢に挑む「はかた地どり」の夢は膨らむ

「宇宙日本食」とは、宇宙に長期滞在する日本人宇宙飛行士のために、精神的ストレスを和らげ、パフォーマンスの維持・向上につながることを目的に開発されるもの。認定されるには、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が定める宇宙日本食認証基準を満たす必要があり、さまざまな条件があるなかで行われる検査、審査等をクリアしなければならない。「はかた地どり」を一貫生産販売する福栄組合は、自社で開発した「はかた地どりともち麦のお粥」で「宇宙日本食」認証取得に挑戦中。はかた地どりをたっぷり使用し、味付けは塩のみというシンプルな商品は2023年12月に実施された第一次審査に合格。現在、次の審査に向けて準備を進めている。福栄組合の中垣誠理事は「当初『はかた地どりを宇宙食に』というのは1つの大きな夢だったのですが、だんだんと現実味を帯びてきて、もう後には引けなくなってしまいました(笑)。賞味期間が長い宇宙日本食は保存食にも適していますから、災害時にも役に立ちます。宇宙でもいざという時にでも、美味しくて気持ちがホッとする食品を提供したいですね」

宇宙日本食の認定に挑戦中の「はかた地どりともち麦のお粥」
内容量200gのうち70g、はかた地どり胸肉が入っている

2023年6月、日本政府は宇宙基本計画を閣議決定し、2030年代早期に国内宇宙産業市場規模を2020年比2倍の8兆円に増やす方針を打ち出した。宇宙食開発は行政も応援しており、福岡県も開発費などバックアップしている。宇宙開発の世界市場規模は2020年時点で、3840億ドル(日本円で約57兆円)。2040年には1兆ドル(150兆円)にまでなると予測されている。機能性表示食品でもある「はかた地どり」は高タンパク・低脂肪で食品として非常に優秀。優しい味わいはきっと宇宙でも重宝されるに違いない。

宇宙日本食認定へ向けた活動の中核を担う福栄組合・専務理事 中垣さん

煮ても焼いても揚げても美味しい!「はかた地どり」を味わおう!

はかた地どりの水炊き
はかた地どりを使ったがめ煮(筑前煮)
はかた地どりの焼き鳥

程よい歯ごたえがあり、旨味成分もたっぷり含んだ「はかた地どり」。福岡の郷土料理である「がめ煮」や「水炊き」で味わうのもおすすめだが、焼いても揚げても美味しいのだ。福栄組合では福岡県内に唐揚げ専門店を7店舗展開。また、美味しいはかた地どり料理を提供する飲食店や精肉が買える店舗も多数あり、気軽に味わうことができる。ぜひ福岡が誇るブランド地鶏を地元で噛み締めていただきたい。