原鶴温泉は、鶴が湯浴みをしていたことから名付けられたと伝わる温泉郷です。筑後川沿いに多くの宿泊施設が建ち並び、古くから街道の宿場として開けてきました。温泉郷としては福岡県随一の規模を誇り、5月中旬から10月にかけて筑後川で行われる鵜飼いは原鶴温泉の夏の風物詩となっています。
久留米温泉は西鉄久留米駅から徒歩数分という便利さが魅力の温泉です。泉質は微白濁、ほんのりと硫黄の香りがするアルカリ性硫黄泉です。アトピー性皮膚炎、皮膚掻痒症、角化症、慢性湿疹などに効能があり、美肌効果の高い湯と評判です。
また、硫黄成分は動脈硬化、高血糖、高血圧などにも効能があります。
雲仙温泉は普賢岳の南西に位置する温泉街です。雲仙は元来「温泉」と書いて「うんぜん」と読まれていた地域で、キリシタン殉教の舞台としても有名です。湯は殺菌効果のある強い酸性の硫化水素泉、含硫化水素酸性明礬泉、緑ばん泉で、一般的に硫黄泉と呼ばれる泉質です。湿疹やしもやけ、切傷などの皮膚病全般に効能があり、肌の蘇生効果が高い美肌の湯です。
赤川温泉はくじゅう連山を形成する火山の久住山から、自噴する源泉を引きこんでいる温泉です。保元の乱で活躍した源頼朝という武将が狩りをした際に、兵士によって発見されたと伝えられています。特徴的なのは湯の色で、美しいグリーンがかかった乳白色をしています。泉温が低いので、適度に加熱した湯と濃い源泉のままの湯があります。泉質は二酸化炭素泉や硫黄泉、カルシウムを含む硫酸塩冷鉱泉です。きりきず、やけど、アトピーなどに効能があり、美白効果も期待できる湯です。
はげの湯は熊本県と大分県の境、くじゅう連山の支峰・涌蓋山(わいたさん)の山間に位置する温泉で、岳の湯温泉、地獄谷温泉、山川温泉、麻生釣り温泉、鈴ヶ谷温泉と「わいた温泉郷」を構成しています。泉質は単純硫黄泉などで、美肌効果の他、火傷や切り傷、神経痛などに効能があります。はげの湯温泉は、涌蓋山の登山口でもあり、ここから約1時間で涌蓋山頂に登山できます。
平山温泉は古来より九州交通の要所、宿場町として栄えた山鹿市にある温泉です。開湯は1,300年前にさかのぼると云われ、阿蘇大明神に祈ったところ皮膚病に効く温泉が湧いたとされています。以来、湯治場として地元の人々に利用されてきましたが、近年は施設も充実し、鄙びた温泉情緒が漂う湯の里として人気が出てきています。
泉質はアルカリ性の単純硫黄泉で、ヌメリ感の強い保湿効果の高い美肌の湯です。慢性皮膚病、婦人病などにも効能があります。
平内海中温泉は、屋久島に湧き出る天然の露天風呂です。1日に2回、干潮の前後2時間だけ海岸の岩場に現れる湯船は野趣満点。屋久島を訪れる登山客や地元住民の憩いの場となっています。干潮時刻は毎日変わるので、あらかじめ確認しておくのを忘れないようにしましょう。
湯泊(ゆどまり)温泉は、屋久島の岸辺近くに湧出する開放感あふれる温泉です。コンクリートで固められた長方形の浴槽と、岩場の窪みを利用した楕円形の浴槽があり、湯の温度がぬるめなのでじっくり入ることができます。主に地元の人々が釣りの帰りなどに利用しています。
吹上温泉は、日本三大砂丘のひとつでウミガメの産卵地としても知られる、薩摩半島西部に位置する吹上浜に近い日置市湯之浦地区にある温泉です。泉質は無色透明の単純硫黄泉で、美肌効果の他神経痛、関節痛、慢性皮膚病などに効能があります。開湯は約400年前と云われ、明治の初期には西郷隆盛も訪れました。また斎藤茂吉や吉田紘二郎ら著名な文人が親しんだ湯治場としても知られています。
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