四角い箱に守られるように収まる内裏雛の柔和な面差し。
茶処八女は和紙と提灯、そしてひな人形づくりの町。
薄桃色のぼんぼりの下、箱雛たちが静かに人の訪れを待つ。
福岡県南部に位置する八女市は平成9年度から「雛の里・八女ぼんぼりまつり」と称したひなまつりイベントを始めた。八女地方は日本一の玉 露生産地であり、昔から和紙や蝋、仏壇、提灯、石灯篭など伝統工芸の町でもあった。
八女には素朴な箱びなと呼ばれる独特のひな人形が江戸期から昭和30年代まで作られていた。同市のひなまつりではこうした珍しい箱びなを見ることが一つのポイントである。
ひな人形展示公開場所は100カ所ほど。白壁通りの町家や民家、商店街の店舗や「横町町家交流館」「堺屋」「八女伝統工芸館」など。展示品としても最も見応えがあるのは「八女人形会館」。徳川将軍家の姫君らが輿入れに持参したひな人形とひな道具など、目を見張るものがある。
まつり期間は「福島八幡宮での結婚式」や「おひなさま供養祭」などのイベントが催される。
食事休憩場所として白壁の町並みの中にある町家を改装したお食事処もおすすめ。ゆっくりした時間が楽しめる。
周辺地域の見どころとしては、柳川同様筑後市の船小屋温泉、新船小屋温泉での温泉入浴や絣工房めぐりが距離的にも妥当だろう。また、八女市黒木町のグリーンピア八女、八女市星野村の池の山荘/星の温泉館きららにも温泉施設、宿泊施設がある。
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